ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「リビング・フォレスト(Living Forest)」。

画像出典:Ludonaute, Living Forest 英語版説明書(2021)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘11歳、長男8歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「リビング・フォレスト(Living Forest)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:リビング・フォレスト
・作者:Aske Christiansen
・原題:Living Forest
・発売年:2021年
・出版社(一例):Ludonaute [1]
・プレイ人数:2~4人
・プレイ時間:40分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Ludonaute: Living Forest
2)テーマ
・年代:架空の世界
・場所:神聖な森
・プレイヤーの立場:四季の精霊のひとり
・目的:森を鬼火の炎から救うこと。
・行うこと:
・森の仲間を集め、鬼火を消火する。
・木を植えて守りを固め、鬼火の攻撃を防ぐ。
・花を集め、神樹「サンキ」を目覚めさせる。
3)外観
・絵柄:ファンタジー絵本のような絵柄。陰影が強く立体感のあるキャラクター。
・コンポーネント:
・ボード:共通ボード3個、個人ボード4個
・カード:動物ほか 約130枚
・紙製タイル:キャラ、木ほか 約50個
・紙製チップ:鬼火、無効ほか 約80個
・その他:紙製立体コマ立て2セット
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・個人ボード:20×15cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語版マニュアル(Ludonaute、2021年)を参照した情報。
○基本システム
・デッキ強化(個人専用の山札を繰り返し使用)
・個人ボードへの建築(勝利条件の達成)
○大まかな手順
1)ラウンド制。終了条件を満たすまで繰り返す。
2)個人別に異なる開始デッキを持ってスタート。
3)全員同時に、以下を行う。
①山札からカードを1枚めくる。
②もう1枚めくるか、やめるかを選ぶ。
・黒マークが3個になったら、それ以上めくれない。
・白マークが出たら、黒マーク1個を無効にできる。
③黒マークが3個にならない限り、好きなだけめくれる。
4)開始プレイヤーから、時計まわりに1回ずつ手番をとる。
・黒マークが2個以下:異なる2アクション。
・黒マークが3個 :1アクションだけ。
5)以下手順で、鬼火攻撃を処理する。
①中央ボードの鬼火チップの合計点を確認する。
②各人、水マークの合計点と比較する。
③水マークが少なかった人は、炎カードを受け取る。
6)次ラウンドの準備をする。
①売場カードの空マスに応じ、鬼火チップを補充する。
②売場カードの空マスを補充する。
③各人、めくったカードを捨札に移動する。
④開始プレイヤーマークを左に移す。
⑤次ラウンドを開始する。
7)誰かが以下どれかを満たしたラウンドで、ゲーム終了。
イ)個人ボードに12個の木を置く。
ロ)花マーク12個を集める。
ハ)鬼火チップ12個を集める。
○勝敗
・最初に勝利条件を満たした人が勝ち。
○アクション
a)無効化:無効チップを得る。
b)カード:売場のカードを得る。★
c)消火 :鬼火チップをとる。★
d)進行 :中央ボードのトラックを進む。★
e)植樹 :木タイル1個を個人ボードに置く。 ★
★印:対応マーク数をアクションポイントとして使う。
○特徴的な要素
・アクションポイント制。
・ポイントは、カード・木タイルのマークの合計。
・マークは5種類あり、用途が異なる。
・太陽:カード購入のコスト。
・水 :鬼火チップ取得のコスト。
・風 :トラック進行の歩数。
・木 :木タイル取得のコスト。
・花 :勝利条件の充足。
・個人ボードに木タイルを配置する。
・すでにあるタイルに隣接して置く。
・タイルは即時/永続効果をもたらす。
・1行/列を埋めると永続ボーナスがある。
・タイル配置時にボーナスのマスもある。
・以下の要素がある。
・無効チップ:めくったカード1枚を捨てられる。
・炎カード:黒マークのみが付いた、無駄なカード。
・無効チップでデッキから除ける。
・勝利タイル:勝利条件に加算される。
・勝利タイルは、各人3個を持ってスタート。
・トラックで他者コマを抜くと、勝利タイルを奪える。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・使用物品に、文字記載はない。
・日本語版説明書が、メーカーサイトから入手可能[5]。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品数を調整する。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・担当キャラクター(個別能力)は、ランダムに選ぶ。
・ランダム要素:
・個人デッキの引きはランダム。
・動物カード売場の出現順はランダム。
[5]Ludonaute: Living Forest - download
6)入手性
・日本語版の存在は確認できない。
・海外版は、2021/10発売。メーカー販売価格35ユーロ。
アマゾンドットコム(Amazon.com)では販売なし。
ドイツ版アマゾン(Amazon.de)では普通に販売。実売30ユーロ+送料40ユーロ程度。
※2022/8現在の状況。
★考察:「リビング・フォレスト」の魅力と懸念点
「アークノヴァー」「砂の惑星デューン」などの強豪を抑え、2022年ドイツゲーム大賞・エキスパート部門を受賞した注目商品。国内情報が少ないため、内容を確認しました。
◎魅力を感じた点
・バースト要素。黒マークを数えながら、もう1枚めくるかどうか、ドキドキできる。もしバーストしても、アクションが1回に減るだけなので、ダメージは少なそうだ。楽しい「運だめし」ができるだろう。
・言語依存がない。物品に文字の記載がない。さらに、日本語版説明書が、メーカーサイトから入手可能。これは嬉しい! 子供たちとも、すぐに遊べそうだ。
◎懸念点
・12点先取。自分がうまくいっても、相手が強いと負けてしまう。最終得点を競うゲームに比べて、上達を感じにくいのでは。さらに、中央トラックで他プレイヤーを抜かすと、勝利条件になるチップを奪える、直接攻撃がある。これで勝負がついてしまうと、負けたほうは精神的ショックがかなり大きい。我が家の心が弱いメンバーは、立ち直れないのでは。
・動物カードの絵柄。かわいらしいとも言えず、クセが強いとも言えず、無難な印象。カード集め自体には、あまり魅力を感じそうにない。
・入手性。2022/8時点、日本での入手が困難。海外調達だと送料がかかり、割高。
★判定結果:「リビング・フォレスト」は買うべきか?
以上を踏まえて、「リビング・フォレスト」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
複数の勝利条件で戦略性を高めつつ、バーストによる運要素があり、最後まで分からない勝敗を楽しめそう。ただ、直接攻撃と12点先取のルールが我が家向きでありません。残念ながら、購入には至りませんでした。
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画像出典:Ludonaute, Living Forest 英語版説明書(2021)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘11歳、長男8歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「リビング・フォレスト(Living Forest)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:リビング・フォレスト
・作者:Aske Christiansen
・原題:Living Forest
・発売年:2021年
・出版社(一例):Ludonaute [1]
・プレイ人数:2~4人
・プレイ時間:40分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Ludonaute: Living Forest
2)テーマ
・年代:架空の世界
・場所:神聖な森
・プレイヤーの立場:四季の精霊のひとり
・目的:森を鬼火の炎から救うこと。
・行うこと:
・森の仲間を集め、鬼火を消火する。
・木を植えて守りを固め、鬼火の攻撃を防ぐ。
・花を集め、神樹「サンキ」を目覚めさせる。
3)外観
・絵柄:ファンタジー絵本のような絵柄。陰影が強く立体感のあるキャラクター。
・コンポーネント:
・ボード:共通ボード3個、個人ボード4個
・カード:動物ほか 約130枚
・紙製タイル:キャラ、木ほか 約50個
・紙製チップ:鬼火、無効ほか 約80個
・その他:紙製立体コマ立て2セット
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・個人ボード:20×15cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語版マニュアル(Ludonaute、2021年)を参照した情報。
○基本システム
・デッキ強化(個人専用の山札を繰り返し使用)
・個人ボードへの建築(勝利条件の達成)
○大まかな手順
1)ラウンド制。終了条件を満たすまで繰り返す。
2)個人別に異なる開始デッキを持ってスタート。
3)全員同時に、以下を行う。
①山札からカードを1枚めくる。
②もう1枚めくるか、やめるかを選ぶ。
・黒マークが3個になったら、それ以上めくれない。
・白マークが出たら、黒マーク1個を無効にできる。
③黒マークが3個にならない限り、好きなだけめくれる。
4)開始プレイヤーから、時計まわりに1回ずつ手番をとる。
・黒マークが2個以下:異なる2アクション。
・黒マークが3個 :1アクションだけ。
5)以下手順で、鬼火攻撃を処理する。
①中央ボードの鬼火チップの合計点を確認する。
②各人、水マークの合計点と比較する。
③水マークが少なかった人は、炎カードを受け取る。
6)次ラウンドの準備をする。
①売場カードの空マスに応じ、鬼火チップを補充する。
②売場カードの空マスを補充する。
③各人、めくったカードを捨札に移動する。
④開始プレイヤーマークを左に移す。
⑤次ラウンドを開始する。
7)誰かが以下どれかを満たしたラウンドで、ゲーム終了。
イ)個人ボードに12個の木を置く。
ロ)花マーク12個を集める。
ハ)鬼火チップ12個を集める。
○勝敗
・最初に勝利条件を満たした人が勝ち。
○アクション
a)無効化:無効チップを得る。
b)カード:売場のカードを得る。★
c)消火 :鬼火チップをとる。★
d)進行 :中央ボードのトラックを進む。★
e)植樹 :木タイル1個を個人ボードに置く。 ★
★印:対応マーク数をアクションポイントとして使う。
○特徴的な要素
・アクションポイント制。
・ポイントは、カード・木タイルのマークの合計。
・マークは5種類あり、用途が異なる。
・太陽:カード購入のコスト。
・水 :鬼火チップ取得のコスト。
・風 :トラック進行の歩数。
・木 :木タイル取得のコスト。
・花 :勝利条件の充足。
・個人ボードに木タイルを配置する。
・すでにあるタイルに隣接して置く。
・タイルは即時/永続効果をもたらす。
・1行/列を埋めると永続ボーナスがある。
・タイル配置時にボーナスのマスもある。
・以下の要素がある。
・無効チップ:めくったカード1枚を捨てられる。
・炎カード:黒マークのみが付いた、無駄なカード。
・無効チップでデッキから除ける。
・勝利タイル:勝利条件に加算される。
・勝利タイルは、各人3個を持ってスタート。
・トラックで他者コマを抜くと、勝利タイルを奪える。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・使用物品に、文字記載はない。
・日本語版説明書が、メーカーサイトから入手可能[5]。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品数を調整する。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・担当キャラクター(個別能力)は、ランダムに選ぶ。
・ランダム要素:
・個人デッキの引きはランダム。
・動物カード売場の出現順はランダム。
[5]Ludonaute: Living Forest - download
6)入手性
・日本語版の存在は確認できない。
・海外版は、2021/10発売。メーカー販売価格35ユーロ。
アマゾンドットコム(Amazon.com)では販売なし。
ドイツ版アマゾン(Amazon.de)では普通に販売。実売30ユーロ+送料40ユーロ程度。
※2022/8現在の状況。
★考察:「リビング・フォレスト」の魅力と懸念点
「アークノヴァー」「砂の惑星デューン」などの強豪を抑え、2022年ドイツゲーム大賞・エキスパート部門を受賞した注目商品。国内情報が少ないため、内容を確認しました。
◎魅力を感じた点
・バースト要素。黒マークを数えながら、もう1枚めくるかどうか、ドキドキできる。もしバーストしても、アクションが1回に減るだけなので、ダメージは少なそうだ。楽しい「運だめし」ができるだろう。
・言語依存がない。物品に文字の記載がない。さらに、日本語版説明書が、メーカーサイトから入手可能。これは嬉しい! 子供たちとも、すぐに遊べそうだ。
◎懸念点
・12点先取。自分がうまくいっても、相手が強いと負けてしまう。最終得点を競うゲームに比べて、上達を感じにくいのでは。さらに、中央トラックで他プレイヤーを抜かすと、勝利条件になるチップを奪える、直接攻撃がある。これで勝負がついてしまうと、負けたほうは精神的ショックがかなり大きい。我が家の心が弱いメンバーは、立ち直れないのでは。
・動物カードの絵柄。かわいらしいとも言えず、クセが強いとも言えず、無難な印象。カード集め自体には、あまり魅力を感じそうにない。
・入手性。2022/8時点、日本での入手が困難。海外調達だと送料がかかり、割高。
★判定結果:「リビング・フォレスト」は買うべきか?
以上を踏まえて、「リビング・フォレスト」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
複数の勝利条件で戦略性を高めつつ、バーストによる運要素があり、最後まで分からない勝敗を楽しめそう。ただ、直接攻撃と12点先取のルールが我が家向きでありません。残念ながら、購入には至りませんでした。
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