ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「ウイングスパン(Wingspan)」。

出典:Stonemaier Games; Wingspan Rulebook 英語版 (2019)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘11歳、長男8歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「ウイングスパン(Wingspan)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:ウイングスパン
・作者:Elizabeth Hargrave
・原題:Wingspan
・発売年:2019年
・出版社(一例):Stonemaier Games [1]
・プレイ人数:1~5人
・プレイ時間:40~70分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Stonemaier Games: Wingspan
2)テーマ
・年代:現代
・場所:野鳥のすみか
・プレイヤーの立場:熱狂的な野鳥愛好家
・目的:野鳥を見つけ、保護・飼育する。
・行うこと:
・多種多様な野鳥を保護する。
・野鳥にエサを与え、飼育する。
・野鳥の卵を保育する。
3)外観
・絵柄:ナチュラルで優しい色使い。精細に描かれた鳥イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:個人ボード5個、共通ボード1個
・カード・タイル:鳥カード、ボーナスカードなど 約210枚
・プラ製コマ:卵、専用サイコロなど 約80個
・木製コマ:マーカーなど 約40個
・紙製チップ:エサなど 約100個
・その他:サイコロタワー 1個
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・個人ボード:40×30cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Stonemaier Games、2019年)を参照した情報。
○基本システム
・手番制によるアクション選択・実行。
・タブロービルディング(カード収集による効果累積)
○大まかな手順
1)ラウンド制。全4ラウンド。
2)開始プレイヤーから、時計回りで手番をとる。
3)手番では、以下を順に行う。
①アクションを1つ選ぶ。
②自色キューブを1個消費し、アクションを実行する。
4)全員のキューブが尽きたら、ラウンド終了。
・そのラウンドの目標達成を確認する。
・自色キューブを1個減らす。
・ボードをリセットする。
5)開始プレイヤーを隣に移し、次ラウンドを行う。
6)4ラウンドを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。
・カード:置いた鳥カード、ボーナスカード
・所持品:鳥カードが持つ卵・エサ・鳥カード
・目標:ラウンド目標の達成
○アクション
a)飼育:手札の鳥カードを個人ボードに置く。
b)エサ:餌を得る+森林の鳥の効果発動。
c)卵 :卵を鳥カードに置く+草原の鳥の効果発動。
d)捕獲:鳥カードを引く+湿地の鳥の効果発動。
○特徴的な要素
・手札の鳥カードを個人ボードに置く。
・コスト:ボード記載の卵+カード記載のエサ。
・鳥の種類によって、置けるエリアが決まっている。
・置いた鳥は、即時効果/発動式効果/永続効果を持つ。
・各アクションは、個人ボードの各行に対応している。
・その行の鳥が多いほど、アクションの強さが増す。
・アクション実行時、対応する行の鳥の発動式効果を使える。
・エサの取得では、エサ場サイコロの出目の種類から選ぶ。
・使用したサイコロは除かれる。
・サイコロが空になったら、5個すべてを振り直す。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・鳥カードの効果は、言語による説明。文字の分量も多い。
・プレイ人数依存:
・1~5人用:人数によらず、同じルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・目標カードは、所定数をランダム抜き取りで使用する。
・ランダム要素:
・ボーナスカード、鳥カードの出現順はランダム。
・エササイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:アークライトから発売されている[5]。定価7150円。
・国内アマゾンで普通に購入できる。実売6100円。
※2022/6現在の状況。
[5]アークライトゲームス:ウイングスパン 完全日本語版
★考察:「ウイングスパン」の魅力と懸念点
美しい鳥カードと、かわいらしい卵コマが魅力的。世界的に評判が高く、内容調査しました。
◎魅力を感じた点
・鳥カード。いろいろな鳥がいて、図鑑のように楽しめそうだ。
・物品。カラフルな卵コマがかわいらしい。立体的なサイコロタワーも、見映えが良い。
◎懸念点
・言語依存。さまざまな効果を持つ鳥カードを組み合わせるのが本作のメインになるが、効果は文字による説明。しかも、分量が多い。種類も非常に多いので、毎回、確認のために時間がとられそうだ。漢字も多く、子供(長男8歳、次男5歳)が独力で遊ぶのは、相当に困難だろう。
・システム。カードを手元に並べてアクションを発動させる仕組み(タブロービルディング)は、我が家で不人気だった「テラフォーミングマーズ」をほうふつとさせる。ランダムに出てくるカードを組み合わせるシステムは、「場なり」になりやすい。しかし、我が家の人たちは皆、あらかじめ立てた計画に沿ってゲームを進行させることを望む傾向がある。このゲームが私たちに合うのか、たいへん疑わしい。
・テーマ。我が家のメンバーは、鳥にあまり関心がない。
★判定結果:「ウイングスパン」は買うべきか?
以上を踏まえて、「ウイングスパン」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
美しいイラストが魅力的。ですが、言語依存が高く、子供たちと遊ぶのはハードルが高そうです。鳥にもカード並べにも興味がない我が家では、残念ながら、身を入れて遊べそうにありません。購入は見送ります。
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出典:Stonemaier Games; Wingspan Rulebook 英語版 (2019)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘11歳、長男8歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「ウイングスパン(Wingspan)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:ウイングスパン
・作者:Elizabeth Hargrave
・原題:Wingspan
・発売年:2019年
・出版社(一例):Stonemaier Games [1]
・プレイ人数:1~5人
・プレイ時間:40~70分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Stonemaier Games: Wingspan
2)テーマ
・年代:現代
・場所:野鳥のすみか
・プレイヤーの立場:熱狂的な野鳥愛好家
・目的:野鳥を見つけ、保護・飼育する。
・行うこと:
・多種多様な野鳥を保護する。
・野鳥にエサを与え、飼育する。
・野鳥の卵を保育する。
3)外観
・絵柄:ナチュラルで優しい色使い。精細に描かれた鳥イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:個人ボード5個、共通ボード1個
・カード・タイル:鳥カード、ボーナスカードなど 約210枚
・プラ製コマ:卵、専用サイコロなど 約80個
・木製コマ:マーカーなど 約40個
・紙製チップ:エサなど 約100個
・その他:サイコロタワー 1個
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・個人ボード:40×30cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Stonemaier Games、2019年)を参照した情報。
○基本システム
・手番制によるアクション選択・実行。
・タブロービルディング(カード収集による効果累積)
○大まかな手順
1)ラウンド制。全4ラウンド。
2)開始プレイヤーから、時計回りで手番をとる。
3)手番では、以下を順に行う。
①アクションを1つ選ぶ。
②自色キューブを1個消費し、アクションを実行する。
4)全員のキューブが尽きたら、ラウンド終了。
・そのラウンドの目標達成を確認する。
・自色キューブを1個減らす。
・ボードをリセットする。
5)開始プレイヤーを隣に移し、次ラウンドを行う。
6)4ラウンドを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。
・カード:置いた鳥カード、ボーナスカード
・所持品:鳥カードが持つ卵・エサ・鳥カード
・目標:ラウンド目標の達成
○アクション
a)飼育:手札の鳥カードを個人ボードに置く。
b)エサ:餌を得る+森林の鳥の効果発動。
c)卵 :卵を鳥カードに置く+草原の鳥の効果発動。
d)捕獲:鳥カードを引く+湿地の鳥の効果発動。
○特徴的な要素
・手札の鳥カードを個人ボードに置く。
・コスト:ボード記載の卵+カード記載のエサ。
・鳥の種類によって、置けるエリアが決まっている。
・置いた鳥は、即時効果/発動式効果/永続効果を持つ。
・各アクションは、個人ボードの各行に対応している。
・その行の鳥が多いほど、アクションの強さが増す。
・アクション実行時、対応する行の鳥の発動式効果を使える。
・エサの取得では、エサ場サイコロの出目の種類から選ぶ。
・使用したサイコロは除かれる。
・サイコロが空になったら、5個すべてを振り直す。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・鳥カードの効果は、言語による説明。文字の分量も多い。
・プレイ人数依存:
・1~5人用:人数によらず、同じルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・目標カードは、所定数をランダム抜き取りで使用する。
・ランダム要素:
・ボーナスカード、鳥カードの出現順はランダム。
・エササイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:アークライトから発売されている[5]。定価7150円。
・国内アマゾンで普通に購入できる。実売6100円。
※2022/6現在の状況。
[5]アークライトゲームス:ウイングスパン 完全日本語版
★考察:「ウイングスパン」の魅力と懸念点
美しい鳥カードと、かわいらしい卵コマが魅力的。世界的に評判が高く、内容調査しました。
◎魅力を感じた点
・鳥カード。いろいろな鳥がいて、図鑑のように楽しめそうだ。
・物品。カラフルな卵コマがかわいらしい。立体的なサイコロタワーも、見映えが良い。
◎懸念点
・言語依存。さまざまな効果を持つ鳥カードを組み合わせるのが本作のメインになるが、効果は文字による説明。しかも、分量が多い。種類も非常に多いので、毎回、確認のために時間がとられそうだ。漢字も多く、子供(長男8歳、次男5歳)が独力で遊ぶのは、相当に困難だろう。
・システム。カードを手元に並べてアクションを発動させる仕組み(タブロービルディング)は、我が家で不人気だった「テラフォーミングマーズ」をほうふつとさせる。ランダムに出てくるカードを組み合わせるシステムは、「場なり」になりやすい。しかし、我が家の人たちは皆、あらかじめ立てた計画に沿ってゲームを進行させることを望む傾向がある。このゲームが私たちに合うのか、たいへん疑わしい。
・テーマ。我が家のメンバーは、鳥にあまり関心がない。
★判定結果:「ウイングスパン」は買うべきか?
以上を踏まえて、「ウイングスパン」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
美しいイラストが魅力的。ですが、言語依存が高く、子供たちと遊ぶのはハードルが高そうです。鳥にもカード並べにも興味がない我が家では、残念ながら、身を入れて遊べそうにありません。購入は見送ります。
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