ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「タペストリー:文明の錦の御旗(Tapestry)」。

画像出典:Stonemaier Games; Tapestry 英語版ルールブック (2019, r17)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「タペストリー:文明の錦の御旗(Tapestry)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:タペストリー 文明の錦の御旗
・作者:Jamey Stegmaier
・原題:Tapestry
・発売年:2019年
・出版社(一例):Stonemaier Games [1]
・プレイ人数:1~5人
・プレイ時間:90-120分
・推奨年齢:12歳以上
[1]Stonemaier Games: Tapestry
2)テーマ
・年代:人類の誕生から未来まで
・場所:架空の地球上
・プレイヤーの立場:人類
・目的:文明を築き成長させること。
・行うこと:
・分野を選び、文明を発展させる。
・世界を探検し、領地を増やす。
・建物を建て、収入を高める。
・新しい時代の扉を開く。
3)外観
・絵柄:落ち着いた色使い。印象派ふうの人物イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個、個人ボード6個
・建物ミニチュア:約20個
・プラ製コマ:建物など 約100個
・木製コマ:資源など 約140個
・紙製タイル:領地など 約80個
・カード:手札など 約110枚
・その他:専用サイコロ 3個
・サイズ感:箱30×30cm(カタンサイズ)、ボード:56×56cm
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Stonemaier Games、2019年、r17)を参照した情報。
○基本システム
・トラック進行によるアクション実行。
・個人ボードへの建物配置によるパターン形成。
・共通ボードへのタイル・コマ配置による陣取り。
○大まかな手順
1.ラウンド制。全5ラウンド。
2.開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
3.手番では、以下いずれか1個を選ぶ。
a)発展:今の時代を発展させる:
1)トラックを1つ選ぶ。
2)コストを払い、トラックを1歩進める。
3)止まったマスのアクションを実行する。
b)新時代:新しい時代を始める:
1)文明マットの効果を適用する。
2)手札カード1枚を個人ボードに置き、効果を得る。
3)技術カードの効果を発動できる。
4)個人マットから収入を得る。
4.新時代を5回選んだ人は、ゲームから抜ける。
5.全員が抜けたら、ゲーム終了。
○勝敗
・ゲーム終了後、得点が高い人が勝ち。主な得点源は以下。
・発展 :開拓・占領、建物配置など。
・新時代:収入、技術カードなど。
○アクション
a)開拓:共通ボードに新たな土地タイルを置く。
b)発明:技術カードを得る。
c)占領:共通ボードの土地タイルに自色拠点コマを置く。
d)研究:科学サイコロを振る。出目のトラックを進める。
e)物品:手札カード・建物・土地などを得る。
○特徴的な要素
・4トラックから選んで進め、アクションを実行する。
・開拓:おもに開拓アクションがある。
・科学:おもに研究アクションがある。
・技術:おもに発明アクションがある。
・軍事:おもに占領アクションがある。
・建物を個人ボードの地図に配置する。
・一般建物:農園・住居・商店・工場
・個人ボードの置場からコマを取る。
・コマを取ったマス記載の収入が有効になる。
・大型建物:特定条件の達成時に取得。
・建物の配置パターンに応じ、物品や勝利点を得る。
・共通ボードにタイル・自色拠点を配置する。
・開拓:ボード上の土地タイルを増やす。
・自色拠点のあるタイル周辺だけに置ける。
・トラック進捗により宇宙タイルも出現する。
・占領:土地タイルに自色拠点を置く。
・他色拠点がある場所は自色で上書きできる。
・防衛カードを出されると上書きは失敗。
・上書きはタイルごとに1回だけできる。
・個別能力を与える文明マットがある。
・開始時に1枚がランダム配布される。
・ゲーム中、追加の機会がある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・文明マットやカードは、文字による効果記載。
・トラック上の効果は、アイコンで記載。
・プレイ人数依存:
・1~3人用:小さな地図を使用する。
・4~5人用:同一のルールを適用する。
・無人プレイヤーを追加できる。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・個人ボードは、ランダムに選んで使用。
・ランダム要素:
・技術カード、タペストリーカードの出現順はランダム。
・領地タイルの出現順はランダム。
・技術・軍事で使うサイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:日本語版がアークライトより販売[5]。定価13200円。
・国内アマゾンで、普通に購入できる。実売約9800円。
・英語版:メーカーサイトの定価は、105ドル。
・海外Amazon.comで普通に販売。約87ドル+送料23ドル。
※2022/5現在の状況。
[5]アークライトゲームズ:タペストリー ~文明の錦の御旗~ 完全日本語版
★考察:「タペストリー」の魅力と懸念点
人類の歴史をつづる壮大なテーマ。豪華な使用物品と、4ページしかないルールブックが、興味をひきました。
◎魅力を感じた点
・テーマとルール。人類の歴史をつづる壮大なテーマながら、トラックを進めるだけというシンプルなルール。いったいどんなプレイ感なのか、とても気になる。
・豪華物品。大型建物のミニチュアは、塗装済み、かつ、18種類がすべて別形状。所有欲を満たしてくれそうだ。
◎懸念点
・言語依存。個人ボードやタペストリーカードの効果は、文字による記載。しかも、文字が小さい。小さな子供にも、老眼の中年人物(私のこと)にも、優しくない設計だ。本編部分のルールがシンプルなのに、惜しい。
・陣取り。かなりマイルドと思われるが、他プレイヤーのコマを除去できるアクションがある。子供相手だと、こうした直接攻撃アクションを行うのは躊躇してしまう。純粋な勝負ができない懸念がある。
・テーマ。壮大なテーマだけれど、地味でもある。
・価格。豪華なミニチュアだけあって、価格も豪華(定価約13000円)。これは、とても手が届きません。
★判定結果:「タペストリー」は買うべきか?
以上を踏まえて、「タペストリー」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
壮大なテーマですが、子供の関心を得られるかと言うと、望みは薄そうです。豪華物品も、我が家にとっては価格を上げるデメリットのほうが大きい。残念ながら見送りです。
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画像出典:Stonemaier Games; Tapestry 英語版ルールブック (2019, r17)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「タペストリー:文明の錦の御旗(Tapestry)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:タペストリー 文明の錦の御旗
・作者:Jamey Stegmaier
・原題:Tapestry
・発売年:2019年
・出版社(一例):Stonemaier Games [1]
・プレイ人数:1~5人
・プレイ時間:90-120分
・推奨年齢:12歳以上
[1]Stonemaier Games: Tapestry
2)テーマ
・年代:人類の誕生から未来まで
・場所:架空の地球上
・プレイヤーの立場:人類
・目的:文明を築き成長させること。
・行うこと:
・分野を選び、文明を発展させる。
・世界を探検し、領地を増やす。
・建物を建て、収入を高める。
・新しい時代の扉を開く。
3)外観
・絵柄:落ち着いた色使い。印象派ふうの人物イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個、個人ボード6個
・建物ミニチュア:約20個
・プラ製コマ:建物など 約100個
・木製コマ:資源など 約140個
・紙製タイル:領地など 約80個
・カード:手札など 約110枚
・その他:専用サイコロ 3個
・サイズ感:箱30×30cm(カタンサイズ)、ボード:56×56cm
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Stonemaier Games、2019年、r17)を参照した情報。
○基本システム
・トラック進行によるアクション実行。
・個人ボードへの建物配置によるパターン形成。
・共通ボードへのタイル・コマ配置による陣取り。
○大まかな手順
1.ラウンド制。全5ラウンド。
2.開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
3.手番では、以下いずれか1個を選ぶ。
a)発展:今の時代を発展させる:
1)トラックを1つ選ぶ。
2)コストを払い、トラックを1歩進める。
3)止まったマスのアクションを実行する。
b)新時代:新しい時代を始める:
1)文明マットの効果を適用する。
2)手札カード1枚を個人ボードに置き、効果を得る。
3)技術カードの効果を発動できる。
4)個人マットから収入を得る。
4.新時代を5回選んだ人は、ゲームから抜ける。
5.全員が抜けたら、ゲーム終了。
○勝敗
・ゲーム終了後、得点が高い人が勝ち。主な得点源は以下。
・発展 :開拓・占領、建物配置など。
・新時代:収入、技術カードなど。
○アクション
a)開拓:共通ボードに新たな土地タイルを置く。
b)発明:技術カードを得る。
c)占領:共通ボードの土地タイルに自色拠点コマを置く。
d)研究:科学サイコロを振る。出目のトラックを進める。
e)物品:手札カード・建物・土地などを得る。
○特徴的な要素
・4トラックから選んで進め、アクションを実行する。
・開拓:おもに開拓アクションがある。
・科学:おもに研究アクションがある。
・技術:おもに発明アクションがある。
・軍事:おもに占領アクションがある。
・建物を個人ボードの地図に配置する。
・一般建物:農園・住居・商店・工場
・個人ボードの置場からコマを取る。
・コマを取ったマス記載の収入が有効になる。
・大型建物:特定条件の達成時に取得。
・建物の配置パターンに応じ、物品や勝利点を得る。
・共通ボードにタイル・自色拠点を配置する。
・開拓:ボード上の土地タイルを増やす。
・自色拠点のあるタイル周辺だけに置ける。
・トラック進捗により宇宙タイルも出現する。
・占領:土地タイルに自色拠点を置く。
・他色拠点がある場所は自色で上書きできる。
・防衛カードを出されると上書きは失敗。
・上書きはタイルごとに1回だけできる。
・個別能力を与える文明マットがある。
・開始時に1枚がランダム配布される。
・ゲーム中、追加の機会がある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・文明マットやカードは、文字による効果記載。
・トラック上の効果は、アイコンで記載。
・プレイ人数依存:
・1~3人用:小さな地図を使用する。
・4~5人用:同一のルールを適用する。
・無人プレイヤーを追加できる。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・個人ボードは、ランダムに選んで使用。
・ランダム要素:
・技術カード、タペストリーカードの出現順はランダム。
・領地タイルの出現順はランダム。
・技術・軍事で使うサイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:日本語版がアークライトより販売[5]。定価13200円。
・国内アマゾンで、普通に購入できる。実売約9800円。
・英語版:メーカーサイトの定価は、105ドル。
・海外Amazon.comで普通に販売。約87ドル+送料23ドル。
※2022/5現在の状況。
[5]アークライトゲームズ:タペストリー ~文明の錦の御旗~ 完全日本語版
★考察:「タペストリー」の魅力と懸念点
人類の歴史をつづる壮大なテーマ。豪華な使用物品と、4ページしかないルールブックが、興味をひきました。
◎魅力を感じた点
・テーマとルール。人類の歴史をつづる壮大なテーマながら、トラックを進めるだけというシンプルなルール。いったいどんなプレイ感なのか、とても気になる。
・豪華物品。大型建物のミニチュアは、塗装済み、かつ、18種類がすべて別形状。所有欲を満たしてくれそうだ。
◎懸念点
・言語依存。個人ボードやタペストリーカードの効果は、文字による記載。しかも、文字が小さい。小さな子供にも、老眼の中年人物(私のこと)にも、優しくない設計だ。本編部分のルールがシンプルなのに、惜しい。
・陣取り。かなりマイルドと思われるが、他プレイヤーのコマを除去できるアクションがある。子供相手だと、こうした直接攻撃アクションを行うのは躊躇してしまう。純粋な勝負ができない懸念がある。
・テーマ。壮大なテーマだけれど、地味でもある。
・価格。豪華なミニチュアだけあって、価格も豪華(定価約13000円)。これは、とても手が届きません。
★判定結果:「タペストリー」は買うべきか?
以上を踏まえて、「タペストリー」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
壮大なテーマですが、子供の関心を得られるかと言うと、望みは薄そうです。豪華物品も、我が家にとっては価格を上げるデメリットのほうが大きい。残念ながら見送りです。
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