ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「エバーデール(Everdell)」。
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「エバーデール(Everdell)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:エバーデール
・作者:James A. Wilson
・原題:Everdell
・発売年:2018年
・出版社(一例):Starling Games [1]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:20分×人数
・推奨年齢:10歳以上
[1]Starling Games: Discover Everdell
2)テーマ
・年代:動物たちの世界
・場所:エバーデールの谷
・プレイヤーの立場:動物
・目的:新しい土地に町を作ること。
・行うこと:
・果物や資材を収集する。
・果物を使い、仲間を集める。
・資材を使い、建物を作る。
・遠地に旅に出る。
3)外観
・絵柄:落ち着いた色使い。暖かみのある動物イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個、組立式の木1個
・カード:動物・建物・イベントなど 約160枚
・木製コマ:動物など 約20個
・プラ製コマ:果物・資材など 約110個
・紙製チップ:VPなど 約40個
・その他:8面サイコロ(ソロ用)
・サイズ感:箱30×30cm、メインボード:直径約40cm円形(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Starling Games、2018年)を参照した情報。
○基本システム
・ワーカープレイスメント。
・個人エリアへのカード設置(特殊効果の累積)。
○大まかな手順
1)開始プレイヤーから、時計まわりに手番を取る。
2)手番では、以下いずれかを行う。
a)ワーカーを置いてアクション。
b)手札または場のカードを有効化する。
c)次の季節に進む。ワーカーを手元に戻す。
3)冬・春・夏・秋を終えた人は、ゲームから抜ける。
4)全員が秋までを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。すべて終了時に集計。
1)ゲーム中の得点:VPチップ。
2)終了時の得点:有効化したカード、旅トラック、イベント達成など。
○アクション
a)森の各地:場所ごとに所定の資源を得る。
b)天国:カードを捨て、資源を得る。
c)旅:カードを捨て、勝利点を得る。
d)イベント:イベントカードの要求を達成する。
e)建物カード:カードの効果を得る。
○カード
a)旅人:即時効果。
b)生産:即時効果。春・秋の開始時に再発動。
c)場所:ワーカーによるアクション。
d)管理:カード使用に関する永続効果。
e)資産:終了時、条件充足による加点。
○特徴的な要素
・円形のメインボードと、立体の大樹モデルがある。
・メインボード:アクションスペースと、カード売場。
・大樹モデル:追加ワーカーとイベントカードの置場。
・冬・春・夏・秋のラウンドがある。
・ラウンド終了のタイミングは、プレイヤーごとに決める。
・ラウンド終了した人だけが、次ラウンドに進む。
・次ラウンド開始時は、新たなワーカーを得る。
・秋まで終えた人は、先にゲーム終了になる。
・手元にカードを並べて、町を作る。
・カードは手札か、売場から有効化する。
・有効化には、カード記載の資源が必要。
・有効化できるカードは1人15枚まで。
・他プレイヤーが使えるアクションマスを持つものもある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・カードの効果は、文字で記載されている。
・プレイ人数依存:
・1人用:無人プレイヤーを加える。
・2~4人用:アクションスペース数を調整。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・森アクションスペースは、ランダムに抜粋。
・イベントカードは、ランダムに抜粋。
・ランダム要素:
・初期手札はランダム。
・カードの出現順はランダム。
6)入手性
・日本語版:アークライトより販売。定価7800円。
・国内アマゾンで在庫なし。
・英語版:定価60ドル。
・国内アマゾンではプレミアム価格。実売約1万円。
・海外Amazon.comで販売あり。実売約55ドル+送料19ドル。
※2021/12現在の状況。
★考察:「エバーデール」の魅力と懸念点
大きな立体的な木の模型と、かわいらしい動物のイラストが目を引きました。
◎魅力を感じた点
・テーマと外観。大きな木の模型が見栄えがする。いろいろな動物たちがいて、カードを見るのが楽しそうだ。動物たちの町づくりが主テーマなので、ギスギスせず、ほのぼのと楽しめそうだ。
・待ち時間。終わった人から次ラウンドに入っていく方式。カードプレイ方式でありがちな「このラウンドは、あとはずっと俺の手番」問題から解放されそう。4ラウンドだけで終わり、ワーカー数も固定(各ラウンド所定数を追加)なので、全体としても短時間でカタが付くのでは。(公称プレイ時間は20分×人数。3人なら60分。)
◎懸念点
・カード主体。カードを手元に並べて、相乗効果を得ていくのが、ゲームの中心になっている。いわゆる「タブロービルディング」。カードはランダム配布なので、どのカードが来るか分からない。「場なり」の展開になりそうだ。私の苦手な「テラフォーミング・マーズ」をほうふつとさせる。計画性を重視する我が家には、合わないのではないか。
・言語依存。文字を読めないと、カードの効果が分からない。日本語版があっても、漢字をすべて読めない子供たち(長男7歳、次男5歳)には、独力で遊ぶのは厳しそう。手札のカードは非公開情報なので、説明しながら遊ぶと、ゲーム性が損なわれそうだ。
・テーマ。動物たちが主役で、冬支度がテーマの「クリーチャー・コンフォート」と似ている。クリーチャーコンフォートのほうは、場なりのカード発動よりも、計画的な物品収集が主体になっている。こちらのほうが、我が家にはあっていそうだ。
★判定結果:「エバーデール」は買うべきか?
以上を踏まえて、「エバーデール」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
ほのぼのとしたテーマと絵柄の、ザ・ファミリー向けゲーム。なのですが、言語依存が強すぎて、小さい子供が独力で遊ぶのは厳しい。入手性も悪いため、購入候補からは外れました。
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★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「エバーデール(Everdell)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:エバーデール
・作者:James A. Wilson
・原題:Everdell
・発売年:2018年
・出版社(一例):Starling Games [1]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:20分×人数
・推奨年齢:10歳以上
[1]Starling Games: Discover Everdell
2)テーマ
・年代:動物たちの世界
・場所:エバーデールの谷
・プレイヤーの立場:動物
・目的:新しい土地に町を作ること。
・行うこと:
・果物や資材を収集する。
・果物を使い、仲間を集める。
・資材を使い、建物を作る。
・遠地に旅に出る。
3)外観
・絵柄:落ち着いた色使い。暖かみのある動物イラスト。
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個、組立式の木1個
・カード:動物・建物・イベントなど 約160枚
・木製コマ:動物など 約20個
・プラ製コマ:果物・資材など 約110個
・紙製チップ:VPなど 約40個
・その他:8面サイコロ(ソロ用)
・サイズ感:箱30×30cm、メインボード:直径約40cm円形(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Starling Games、2018年)を参照した情報。
○基本システム
・ワーカープレイスメント。
・個人エリアへのカード設置(特殊効果の累積)。
○大まかな手順
1)開始プレイヤーから、時計まわりに手番を取る。
2)手番では、以下いずれかを行う。
a)ワーカーを置いてアクション。
b)手札または場のカードを有効化する。
c)次の季節に進む。ワーカーを手元に戻す。
3)冬・春・夏・秋を終えた人は、ゲームから抜ける。
4)全員が秋までを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。すべて終了時に集計。
1)ゲーム中の得点:VPチップ。
2)終了時の得点:有効化したカード、旅トラック、イベント達成など。
○アクション
a)森の各地:場所ごとに所定の資源を得る。
b)天国:カードを捨て、資源を得る。
c)旅:カードを捨て、勝利点を得る。
d)イベント:イベントカードの要求を達成する。
e)建物カード:カードの効果を得る。
○カード
a)旅人:即時効果。
b)生産:即時効果。春・秋の開始時に再発動。
c)場所:ワーカーによるアクション。
d)管理:カード使用に関する永続効果。
e)資産:終了時、条件充足による加点。
○特徴的な要素
・円形のメインボードと、立体の大樹モデルがある。
・メインボード:アクションスペースと、カード売場。
・大樹モデル:追加ワーカーとイベントカードの置場。
・冬・春・夏・秋のラウンドがある。
・ラウンド終了のタイミングは、プレイヤーごとに決める。
・ラウンド終了した人だけが、次ラウンドに進む。
・次ラウンド開始時は、新たなワーカーを得る。
・秋まで終えた人は、先にゲーム終了になる。
・手元にカードを並べて、町を作る。
・カードは手札か、売場から有効化する。
・有効化には、カード記載の資源が必要。
・有効化できるカードは1人15枚まで。
・他プレイヤーが使えるアクションマスを持つものもある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・カードの効果は、文字で記載されている。
・プレイ人数依存:
・1人用:無人プレイヤーを加える。
・2~4人用:アクションスペース数を調整。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・森アクションスペースは、ランダムに抜粋。
・イベントカードは、ランダムに抜粋。
・ランダム要素:
・初期手札はランダム。
・カードの出現順はランダム。
6)入手性
・日本語版:アークライトより販売。定価7800円。
・国内アマゾンで在庫なし。
・英語版:定価60ドル。
・国内アマゾンではプレミアム価格。実売約1万円。
・海外Amazon.comで販売あり。実売約55ドル+送料19ドル。
※2021/12現在の状況。
★考察:「エバーデール」の魅力と懸念点
大きな立体的な木の模型と、かわいらしい動物のイラストが目を引きました。
◎魅力を感じた点
・テーマと外観。大きな木の模型が見栄えがする。いろいろな動物たちがいて、カードを見るのが楽しそうだ。動物たちの町づくりが主テーマなので、ギスギスせず、ほのぼのと楽しめそうだ。
・待ち時間。終わった人から次ラウンドに入っていく方式。カードプレイ方式でありがちな「このラウンドは、あとはずっと俺の手番」問題から解放されそう。4ラウンドだけで終わり、ワーカー数も固定(各ラウンド所定数を追加)なので、全体としても短時間でカタが付くのでは。(公称プレイ時間は20分×人数。3人なら60分。)
◎懸念点
・カード主体。カードを手元に並べて、相乗効果を得ていくのが、ゲームの中心になっている。いわゆる「タブロービルディング」。カードはランダム配布なので、どのカードが来るか分からない。「場なり」の展開になりそうだ。私の苦手な「テラフォーミング・マーズ」をほうふつとさせる。計画性を重視する我が家には、合わないのではないか。
・言語依存。文字を読めないと、カードの効果が分からない。日本語版があっても、漢字をすべて読めない子供たち(長男7歳、次男5歳)には、独力で遊ぶのは厳しそう。手札のカードは非公開情報なので、説明しながら遊ぶと、ゲーム性が損なわれそうだ。
・テーマ。動物たちが主役で、冬支度がテーマの「クリーチャー・コンフォート」と似ている。クリーチャーコンフォートのほうは、場なりのカード発動よりも、計画的な物品収集が主体になっている。こちらのほうが、我が家にはあっていそうだ。
★判定結果:「エバーデール」は買うべきか?
以上を踏まえて、「エバーデール」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
ほのぼのとしたテーマと絵柄の、ザ・ファミリー向けゲーム。なのですが、言語依存が強すぎて、小さい子供が独力で遊ぶのは厳しい。入手性も悪いため、購入候補からは外れました。
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