ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「フォッシリス(Fossilis)」。
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「フォシリス(Fossilis)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:フォシリス / フォッシリス
・作者: David Diaz
・原題:Fossilis
・発売年:2020年
・出版社(一例):KTBG [1]
・プレイ人数:2~5人
・プレイ時間:45~60分
・推奨年齢:8歳以上
[1]Kids Table Board Gaming: Fossilis
2)テーマ
・年代:現代
・場所:恐竜の化石の発掘現場
・プレイヤーの立場:古生物学者
・目的:恐竜の化石を発掘すること。
・行うこと:
・土を掘り、化石を取り出す。
・道具や能力を入手する。
・化石から恐竜を復元する。
3)外観
・絵柄:漫画的にややデフォルメされた恐竜イラスト。
・コンポーネント:
・立体ゲームボード:1個
・個人ボード:5個
・土タイル:38個
・プラ製コマ:化石など 約50個
・木製コマ:学者など 約50個
・カード:恐竜など 約90枚
・紙製タイル:能力など 約20枚
・サイズ感:箱30cm×22cm、ボード:20cm×20cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(KTBG、2020年版)を参照した情報。
○基本システム
・接続マス移動。
・アクションポイント制のアクション実行。
・セットコレクションによる勝利点カード獲得。
○大まかな手順
1)ラウンド制。全4ラウンド。
2)開始プレイヤーから、時計回りに手番を取る。
3)手番では、以下を順に行う。
i)アクションポイントを使い、アクションを行う。
ii)カードを1枚まで買う。
iii)恐竜カードを1枚まで予約する。
・手番中いつでも、恐竜カードを完成できる。
4)所定数の石膏コマがなくなったら、ラウンド終了。
6)ラウンド2以降の開始時、イベントが発生する。
7)ラウンド4が終わったら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。
1)ゲーム中:恐竜カードの完成点など。
2)終了後:所持品、完成恐竜のセットコレクションなど。
○アクション
アクションポイント制。4点を以下に振り分けて使う。
a)石膏コマ1個を取る:1点
b)2歩まで移動する:1点
c)落下から復帰する:1点
d)砂タイル1個を置く:1点
e)タイルを掘る:砂1点、土2点、石3点
f)化石を取得する:1点
○特徴的な要素
・ボードは立体的な構造。
・ボードには、5×5マスの穴が開いている。
・穴には、化石がランダムに配置される。
・穴の上には、1~2層のタイルが配置される。
・考古学者は、タイルの上を移動する。
・掘るアクションで、タイルを横にスライドできる。
・ボード外にタイルを落下させると、そのタイルをもらえる。
・入手したタイルは、カード取得などのコストとして使う。
・タイルと一緒に、他プレイヤーの学者を落下させられる。
・落下した学者は、復帰アクションで戻る必要がある。
・恐竜カードに書かれた化石をそろえると、恐竜を復元できる。
・化石は、ピンセットで穴から取り出す。
・化石を取るには、所定数の石膏が必要。
・カードの化石の一部だけ集めても、得点がもらえる。
・カードの化石すべて集めれば、より高得点になる。
・同じマークのカードを集めると、終了時にボーナス点。
・使い捨ての道具カード、永続効果の能力タイルがある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・カードの固有名詞は、文字による記載。
・道具や能力タイルの効果は、文字による記載。
・プレイ人数依存:
・人数によらず、同じルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・イベントカード、能力タイルは所定数のみランダムに使用。
・ランダム要素:
・穴の中の骨の配置はランダム。
・ボードのタイルの初期配置はランダム。
・イベントカードの出現順はランダム。
・道具カードの出現順はランダム。
・恐竜カードの出現順はランダム。
6)入手性
・日本語版:
・すごろくやから、2021秋~冬に発売予定とのこと[4]。
・英語版:
・国内アマゾンで在庫見当たらず。海外アマゾンも在庫なし。定価45ドル。
※2021/10現在の状況。
[4]すごろくや:2021年秋新作ボードゲーム:恐竜の化石を発掘する『フォシリス』
★考察:「フォシリス」の魅力と懸念点
タイルをスライドさせる、立体的なボードが楽しげです。スライドパズル風のゲーム「ラムセス(ファラオの墓)」をほうふつとさせます。
◎魅力を感じた点
・外観。立体的なボード、スライドするタイル、細かな造形の骨など、見た目が楽しそう。さまざまな恐竜があるのも、コレクション・カード的で見栄えがする。
・ピンセット。穴から骨をつまんで取り出すのは、明らかにワクワクしそうだ。
◎懸念点
・直接攻撃。タイルをスライドさせて、別プレイヤーをボード外に落とせる。能力の一部には、直接攻撃もあるようだ。直接的な攻撃が苦手な我が家では、受け入れがたいかもしれない。
・言語依存。カード・タイルの効果の説明が、文字のみによる記載。特に能力タイルは、絵が一切なく、文字のみ。日本語版があるとしても、漢字が読めない長男7歳には、厳しいだろう。
・アクションポイント制。4ポイントの振り分けなので、どのように使うか、さまざまなパターンを考えられる。長考族がそろう我が家では、考慮時間が長引く懸念がある。
・テーマ。我が家では、恐竜や化石にロマンを感じる人がいない。
★判定結果:「フォシリス」は買うべきか?
以上を踏まえて、「フォシリス」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※今すぐ買う/ぜひ買いたい/うちには必要ない、の3段階評価。
立体的なボードのギミックが楽しげで、興味を引かれました。しかし、ゲーム内容は直接攻撃の要素があって、我が家には不向きに思えました。アクションポイント制の手番も、長考の要因になりそうです。残念ですが、見送りです。
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★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男5歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「フォシリス(Fossilis)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:フォシリス / フォッシリス
・作者: David Diaz
・原題:Fossilis
・発売年:2020年
・出版社(一例):KTBG [1]
・プレイ人数:2~5人
・プレイ時間:45~60分
・推奨年齢:8歳以上
[1]Kids Table Board Gaming: Fossilis
2)テーマ
・年代:現代
・場所:恐竜の化石の発掘現場
・プレイヤーの立場:古生物学者
・目的:恐竜の化石を発掘すること。
・行うこと:
・土を掘り、化石を取り出す。
・道具や能力を入手する。
・化石から恐竜を復元する。
3)外観
・絵柄:漫画的にややデフォルメされた恐竜イラスト。
・コンポーネント:
・立体ゲームボード:1個
・個人ボード:5個
・土タイル:38個
・プラ製コマ:化石など 約50個
・木製コマ:学者など 約50個
・カード:恐竜など 約90枚
・紙製タイル:能力など 約20枚
・サイズ感:箱30cm×22cm、ボード:20cm×20cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(KTBG、2020年版)を参照した情報。
○基本システム
・接続マス移動。
・アクションポイント制のアクション実行。
・セットコレクションによる勝利点カード獲得。
○大まかな手順
1)ラウンド制。全4ラウンド。
2)開始プレイヤーから、時計回りに手番を取る。
3)手番では、以下を順に行う。
i)アクションポイントを使い、アクションを行う。
ii)カードを1枚まで買う。
iii)恐竜カードを1枚まで予約する。
・手番中いつでも、恐竜カードを完成できる。
4)所定数の石膏コマがなくなったら、ラウンド終了。
6)ラウンド2以降の開始時、イベントが発生する。
7)ラウンド4が終わったら、ゲーム終了。
○勝敗
・勝利点が高い人が勝ち。得点源には、以下がある。
1)ゲーム中:恐竜カードの完成点など。
2)終了後:所持品、完成恐竜のセットコレクションなど。
○アクション
アクションポイント制。4点を以下に振り分けて使う。
a)石膏コマ1個を取る:1点
b)2歩まで移動する:1点
c)落下から復帰する:1点
d)砂タイル1個を置く:1点
e)タイルを掘る:砂1点、土2点、石3点
f)化石を取得する:1点
○特徴的な要素
・ボードは立体的な構造。
・ボードには、5×5マスの穴が開いている。
・穴には、化石がランダムに配置される。
・穴の上には、1~2層のタイルが配置される。
・考古学者は、タイルの上を移動する。
・掘るアクションで、タイルを横にスライドできる。
・ボード外にタイルを落下させると、そのタイルをもらえる。
・入手したタイルは、カード取得などのコストとして使う。
・タイルと一緒に、他プレイヤーの学者を落下させられる。
・落下した学者は、復帰アクションで戻る必要がある。
・恐竜カードに書かれた化石をそろえると、恐竜を復元できる。
・化石は、ピンセットで穴から取り出す。
・化石を取るには、所定数の石膏が必要。
・カードの化石の一部だけ集めても、得点がもらえる。
・カードの化石すべて集めれば、より高得点になる。
・同じマークのカードを集めると、終了時にボーナス点。
・使い捨ての道具カード、永続効果の能力タイルがある。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・カードの固有名詞は、文字による記載。
・道具や能力タイルの効果は、文字による記載。
・プレイ人数依存:
・人数によらず、同じルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・イベントカード、能力タイルは所定数のみランダムに使用。
・ランダム要素:
・穴の中の骨の配置はランダム。
・ボードのタイルの初期配置はランダム。
・イベントカードの出現順はランダム。
・道具カードの出現順はランダム。
・恐竜カードの出現順はランダム。
6)入手性
・日本語版:
・すごろくやから、2021秋~冬に発売予定とのこと[4]。
・英語版:
・国内アマゾンで在庫見当たらず。海外アマゾンも在庫なし。定価45ドル。
※2021/10現在の状況。
[4]すごろくや:2021年秋新作ボードゲーム:恐竜の化石を発掘する『フォシリス』
★考察:「フォシリス」の魅力と懸念点
タイルをスライドさせる、立体的なボードが楽しげです。スライドパズル風のゲーム「ラムセス(ファラオの墓)」をほうふつとさせます。
◎魅力を感じた点
・外観。立体的なボード、スライドするタイル、細かな造形の骨など、見た目が楽しそう。さまざまな恐竜があるのも、コレクション・カード的で見栄えがする。
・ピンセット。穴から骨をつまんで取り出すのは、明らかにワクワクしそうだ。
◎懸念点
・直接攻撃。タイルをスライドさせて、別プレイヤーをボード外に落とせる。能力の一部には、直接攻撃もあるようだ。直接的な攻撃が苦手な我が家では、受け入れがたいかもしれない。
・言語依存。カード・タイルの効果の説明が、文字のみによる記載。特に能力タイルは、絵が一切なく、文字のみ。日本語版があるとしても、漢字が読めない長男7歳には、厳しいだろう。
・アクションポイント制。4ポイントの振り分けなので、どのように使うか、さまざまなパターンを考えられる。長考族がそろう我が家では、考慮時間が長引く懸念がある。
・テーマ。我が家では、恐竜や化石にロマンを感じる人がいない。
★判定結果:「フォシリス」は買うべきか?
以上を踏まえて、「フォシリス」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※今すぐ買う/ぜひ買いたい/うちには必要ない、の3段階評価。
立体的なボードのギミックが楽しげで、興味を引かれました。しかし、ゲーム内容は直接攻撃の要素があって、我が家には不向きに思えました。アクションポイント制の手番も、長考の要因になりそうです。残念ですが、見送りです。
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