ボードゲームの購入を検討する記事です。今回は「ブルゴーニュ(The Castles of Burgundy)」。
The Castles of Burgundy:Japanese rules in hand (「ブルゴーニュの城」日本語ルール)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男4歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「ブルゴーニュ(The Castles of Burgundy)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:ブルゴーニュ/ブルゴーニュの城
・作者: Matt Tolman, Martin Wallace, Gavan Brown
・原題:The Castles of Burgundy
・発売年:2011年
・出版社(一例):Ravensburger [1]
・プレイ人数:2~4人 (20周年記念版:1~4人)
・プレイ時間:30~90分
・推奨年齢:12歳以上
[1]Ravensburger: The Castles of Burgundy
本製品には、2011年発売の通常版と、2019年発売の「20周年記念版」があります。(20周年は、このゲーム自体ではなく、「Alea」ブランドの20周年記念らしい。) 今回の検討では、入手性がよく1人用拡張もセットになった、20周年記念版について、検討を行います。
2)テーマ
・年代:15世紀
・場所:フランス・ブルゴーニュ地方
・プレイヤーの立場:王国の主。
・目的:王国を豊かにすること。
・行うこと:
・国土に農地や都市を開発する。
・交易を行い利益を上げる。
3)外観
・絵柄:絵本のような絵柄、カラフルで明るい色使い。
・コンポーネント:(20周年版、拡張除く)
・ボード:メインボード1枚、個人ボード16枚
・六角タイル:王国の土地 約160個
・紙製チップ:商品、ワーカーなど 約110個
・その他:木製コマ8個、サイコロ9個
・サイズ感:箱30cm×20cm、ボード=40cm×30cm程度?(推定)
4)ルール
以下、20周年売の英語マニュアル(Ravensbuurger/ alea、2019年)を参照した情報。
○大まかな手順
1.A~Eの5つの時代がある。
2.各時代は5ラウンド。
3.ラウンドの最初に、全員がサイコロ2個ずつを振る。
4.プレイ順にしたがい、1回ずつ手番をとる。
5.手番では、2個のサイコロを使ってアクションを行う。
6.全員が手番を取ったら、ラウンドは終了。
7.5ラウンドを行ったら、時代が終わる。
8.ボードのタイルを補充して、新しい時代を行う。
9.5つの時代が終わったら、ゲーム終了。
○アクション
・サイコロ1個を使うアクション
a)サイコロの出目と同じ土地タイルを、ボードから取る。
b)手持ちの土地タイルを、サイコロの出目と同じ土地マスに置く。
c)サイコロの出目と同じ、手持ちの商品を売る。
d)ワーカー(出目を調整できる)を取る。
・サイコロ不要のアクション
イ)ワーカーでサイコロの出目を±1する。
ロ)ボードの売場から、土地タイルを買う。
○勝敗
・5番目の時代の終了後、以下要素から得点計算を行う。
1)ゲーム中に得た得点:タイルの配置、商品販売で得られる。
2)ゲーム後に得る得点:所持品、特定タイルから得られる。
・合計得点が、もっとも高い人が勝ち!
○特徴的な要素
・タイルを取って手元に置く、タイルを土地に配置する、は別のアクション。
・土地に置いたタイルの種類により、さまざまなボーナスが得られる。
・同じ色の連続した土地マスをすべて埋めると、追加ボーナスが得られる。
・タイルには、永続効果をもたらすものもある。
・タイルには、所定条件を満たすと最終得点になるものもある。
・サイコロの出目は、ワーカーを使うと±1できる。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・使用物品には、数字以外の文字記載はない。
・プレイ人数依存:
・同じ基本ルールで、2~4人用をカバー。
ボードに配置するタイル枚数が調整される。
・拡張として、1人用が同梱されている(20周年版のみ)。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・土地マスを配置する個人シートは、10種類のバリエーションがある。
・ランダム要素:
・土地タイルの登場順はランダム。
・商品タイルの登場順はランダム。
・サイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:
・現在、完全日本語版の販売は確認できない。
・英語版(20周年記念版):
・国内アマゾンで並行輸入品が入手できる。約8000円。
・海外アマゾンで普通に流通。本体約50ドル+送料18ドル程度。
※2021/6現在の状況。
★考察:「ブルゴーニュ」の魅力と懸念点
当初、六角タイルをチマチマと配置する感じに見えて、あまり魅力を感じていませんでした。しかしルールを読んでみると、じっくりと自分の王国を育てるようなプレイ感が想像されて、我が家に合っていそうです。以下、魅力を感じる点と、懸念点です。
◎魅力を感じた点
・シンプルなルールと、言語依存のないコンポーネント。子供たちとも、問題なく遊べそうだ。
・他人からの直接的なジャマの要素がなく、個人プレー感が高そう。じっくりと自分の成果物を育てるのが好みの我が家には、とても合っていそうだ。
・タイルを置くたびに、さまざまな効果がある。特に、同じ色のマスを埋めるとその場でボーナス、というのが良い。VPマーカーを進められるのは、達成感がありそうだ。当面の目標を立てていきやすそうで、見通しが良さそう。
・個人ボードが10種類もあり、何度も遊ぶことができそう。20周年版なら、ソロプレイ、協力プレイもできる。
◎懸念点
・サイコロの目が出てから、作戦を考えることになる。目の制約と、タイルの制約があるために、考えるのに時間がかかりそうだ。我が家は長考族なので心配。公称プレイ時間は30~90分だが、おそらく3時間コースでは。ただ、サイコロの目しだいなので、あまり先読みは必要なく、総合的にはプレイ時間は短くなる可能性もある。このあたりは未知。
・タイルの種類が多く(38種類!)、ボーナス内容が分かりにくい。タイルだけを見ても分からず、対照表を見るのだが、このアイコンが分かりにくい。慣れるまで、相当の回数がかかるだろう。
・コンポーネント。同じAleaブランドの「プエルトリコ」を持っているが、タイルが非常に薄くて扱いにくかった。この六角タイル配置ゲームでタイルが貧弱だと、配置の操作が非常にやりにくいかもしれない。
・六角タイルを配置していくゲームに、あまり良い印象がない。テラフォーミングマーズの、チマチマした感じが、苦い思い出になっている。
・国内での入手性は、それほど良好とは言えない。
★判定結果:「ブルゴーニュ」は買うべきか?
以上を踏まえて、「ブルゴーニュ」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:気になる。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
じっくりと個人ボードを育てていく感じが、我が家の好みに合っていそうです。豊富な個人ボードがあり、リプレイ性が高そう。サイコロ運が入るので、子供たちとも互角に遊べそうです! 商品の発売時期が古く、価格が高いため、様子見です。
The Castles of Burgundy:Japanese rules in hand (「ブルゴーニュの城」日本語ルール)
※Ravensburger / Alea 「The Castle of Burgundy 」英語マニュアル(2019年版)の和訳に沿っています。旧版・別版とは、一部ルールの異なる箇所があるかもしれません。(2011年版とのルール相違は、末尾に記載しました。)
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The Castles of Burgundy:Japanese rules in hand (「ブルゴーニュの城」日本語ルール)
★検討にあたって
以下の条件を前提に、ボードゲームを物色しています。候補となった物件について、詳細を検討します。
・遊ぶ相手は、家族(妻、娘10歳、長男7歳、次男4歳)。
・長い期間、繰り返し遊びたい。
・我が家はお金がない。本当に買う必要があるかどうか、厳選したい。
今回の候補は、「ブルゴーニュ(The Castles of Burgundy)」です。
★ゲーム内容の確認
以下項目について、確認を行います。
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など

1)基本情報
・タイトル:ブルゴーニュ/ブルゴーニュの城
・作者: Matt Tolman, Martin Wallace, Gavan Brown
・原題:The Castles of Burgundy
・発売年:2011年
・出版社(一例):Ravensburger [1]
・プレイ人数:2~4人 (20周年記念版:1~4人)
・プレイ時間:30~90分
・推奨年齢:12歳以上
[1]Ravensburger: The Castles of Burgundy
本製品には、2011年発売の通常版と、2019年発売の「20周年記念版」があります。(20周年は、このゲーム自体ではなく、「Alea」ブランドの20周年記念らしい。) 今回の検討では、入手性がよく1人用拡張もセットになった、20周年記念版について、検討を行います。
2)テーマ
・年代:15世紀
・場所:フランス・ブルゴーニュ地方
・プレイヤーの立場:王国の主。
・目的:王国を豊かにすること。
・行うこと:
・国土に農地や都市を開発する。
・交易を行い利益を上げる。
3)外観
・絵柄:絵本のような絵柄、カラフルで明るい色使い。
・コンポーネント:(20周年版、拡張除く)
・ボード:メインボード1枚、個人ボード16枚
・六角タイル:王国の土地 約160個
・紙製チップ:商品、ワーカーなど 約110個
・その他:木製コマ8個、サイコロ9個
・サイズ感:箱30cm×20cm、ボード=40cm×30cm程度?(推定)
4)ルール
以下、20周年売の英語マニュアル(Ravensbuurger/ alea、2019年)を参照した情報。
○大まかな手順
1.A~Eの5つの時代がある。
2.各時代は5ラウンド。
3.ラウンドの最初に、全員がサイコロ2個ずつを振る。
4.プレイ順にしたがい、1回ずつ手番をとる。
5.手番では、2個のサイコロを使ってアクションを行う。
6.全員が手番を取ったら、ラウンドは終了。
7.5ラウンドを行ったら、時代が終わる。
8.ボードのタイルを補充して、新しい時代を行う。
9.5つの時代が終わったら、ゲーム終了。
○アクション
・サイコロ1個を使うアクション
a)サイコロの出目と同じ土地タイルを、ボードから取る。
b)手持ちの土地タイルを、サイコロの出目と同じ土地マスに置く。
c)サイコロの出目と同じ、手持ちの商品を売る。
d)ワーカー(出目を調整できる)を取る。
・サイコロ不要のアクション
イ)ワーカーでサイコロの出目を±1する。
ロ)ボードの売場から、土地タイルを買う。
○勝敗
・5番目の時代の終了後、以下要素から得点計算を行う。
1)ゲーム中に得た得点:タイルの配置、商品販売で得られる。
2)ゲーム後に得る得点:所持品、特定タイルから得られる。
・合計得点が、もっとも高い人が勝ち!
○特徴的な要素
・タイルを取って手元に置く、タイルを土地に配置する、は別のアクション。
・土地に置いたタイルの種類により、さまざまなボーナスが得られる。
・同じ色の連続した土地マスをすべて埋めると、追加ボーナスが得られる。
・タイルには、永続効果をもたらすものもある。
・タイルには、所定条件を満たすと最終得点になるものもある。
・サイコロの出目は、ワーカーを使うと±1できる。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・使用物品には、数字以外の文字記載はない。
・プレイ人数依存:
・同じ基本ルールで、2~4人用をカバー。
ボードに配置するタイル枚数が調整される。
・拡張として、1人用が同梱されている(20周年版のみ)。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・土地マスを配置する個人シートは、10種類のバリエーションがある。
・ランダム要素:
・土地タイルの登場順はランダム。
・商品タイルの登場順はランダム。
・サイコロの出目はランダム。
6)入手性
・日本語版:
・現在、完全日本語版の販売は確認できない。
・英語版(20周年記念版):
・国内アマゾンで並行輸入品が入手できる。約8000円。
・海外アマゾンで普通に流通。本体約50ドル+送料18ドル程度。
※2021/6現在の状況。
★考察:「ブルゴーニュ」の魅力と懸念点
当初、六角タイルをチマチマと配置する感じに見えて、あまり魅力を感じていませんでした。しかしルールを読んでみると、じっくりと自分の王国を育てるようなプレイ感が想像されて、我が家に合っていそうです。以下、魅力を感じる点と、懸念点です。
◎魅力を感じた点
・シンプルなルールと、言語依存のないコンポーネント。子供たちとも、問題なく遊べそうだ。
・他人からの直接的なジャマの要素がなく、個人プレー感が高そう。じっくりと自分の成果物を育てるのが好みの我が家には、とても合っていそうだ。
・タイルを置くたびに、さまざまな効果がある。特に、同じ色のマスを埋めるとその場でボーナス、というのが良い。VPマーカーを進められるのは、達成感がありそうだ。当面の目標を立てていきやすそうで、見通しが良さそう。
・個人ボードが10種類もあり、何度も遊ぶことができそう。20周年版なら、ソロプレイ、協力プレイもできる。
◎懸念点
・サイコロの目が出てから、作戦を考えることになる。目の制約と、タイルの制約があるために、考えるのに時間がかかりそうだ。我が家は長考族なので心配。公称プレイ時間は30~90分だが、おそらく3時間コースでは。ただ、サイコロの目しだいなので、あまり先読みは必要なく、総合的にはプレイ時間は短くなる可能性もある。このあたりは未知。
・タイルの種類が多く(38種類!)、ボーナス内容が分かりにくい。タイルだけを見ても分からず、対照表を見るのだが、このアイコンが分かりにくい。慣れるまで、相当の回数がかかるだろう。
・コンポーネント。同じAleaブランドの「プエルトリコ」を持っているが、タイルが非常に薄くて扱いにくかった。この六角タイル配置ゲームでタイルが貧弱だと、配置の操作が非常にやりにくいかもしれない。
・六角タイルを配置していくゲームに、あまり良い印象がない。テラフォーミングマーズの、チマチマした感じが、苦い思い出になっている。
・国内での入手性は、それほど良好とは言えない。
★判定結果:「ブルゴーニュ」は買うべきか?
以上を踏まえて、「ブルゴーニュ」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:気になる。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
じっくりと個人ボードを育てていく感じが、我が家の好みに合っていそうです。豊富な個人ボードがあり、リプレイ性が高そう。サイコロ運が入るので、子供たちとも互角に遊べそうです! 商品の発売時期が古く、価格が高いため、様子見です。
★日本語版ルール(PDF形式・完全版)★
ゲーム中の確認にも便利なように、冗長な記述を省き再整理しました。完全日本語版が入手できなくても、これで大丈夫!(物品の言語依存なし。)★BGGからダウンロードできます★
The Castles of Burgundy:Japanese rules in hand (「ブルゴーニュの城」日本語ルール)
※Ravensburger / Alea 「The Castle of Burgundy 」英語マニュアル(2019年版)の和訳に沿っています。旧版・別版とは、一部ルールの異なる箇所があるかもしれません。(2011年版とのルール相違は、末尾に記載しました。)
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